モンブラン⚐ ANGELINA(梅田, 大阪)
甘いものは好きなのに、その割に、ケーキを食べようと思うことってあまりない。そして「ケーキなら何が好きか?」という問いにも未だに答えが出ていない。
そもそも、あるひとつのジャンルの中で何が一番好きか決めるのが苦手なのだけれど。いかに自分のことをちゃんと理解していないかが明らかになる瞬間でもあり、好みの筋が二筋くらいあることを自覚する瞬間でもあるので。
そのくせ他人にはよくこの手の質問をする。人の好みを知るのは楽しいものです。
さてこの日は、FOUNDRYでいちごのショートケーキを、ANGELINAでモンブランを、それぞれひとつづつ買うという贅沢な行動をした。
私はモンブランを、それも(そしてFOUNDRYにもモンブランが無いはずは無かったけれど)ANGELINAのモンブランを食べたかったから。
⃟モンブラン デミサイズ (¥540)
前に一度食べたことのあるANGELINAのモンブラン、しばらく経つと記憶が曖昧になっていた。
茶色のマロンペーストに中はクレームシャンティ(生クリーム)、土台はメレンゲ。栗は入っていない。
まず、土台がメレンゲというところでなんとなくテンションが上がる。スポンジでもタルトでもなくメレンゲ。
なぜメレンゲに惹かれるのか。たぶん、このもきゅっとした食感と軽さ、そしてなんとなく漂う本場っぽさが嬉しいのだと思う。
そのメレンゲの上に甘く無い生クリームが多めに乗っている。栗が入っていない分クリーム量が増え、表面のペーストがなければただただクリーム。乳脂肪に若干負けそうになりながら、だけどこの、ふわっとしたクリームとその上の重たいマロンペーストの対比は案外飽きない。
場所によって、一度に口にする生クリームとマロンペーストの比率が変わるので、好みの比率に出会った瞬間が天国。
こうして見るとANGELINAのモンブラン、かなりシンプルな構成をしている。このシンプルさが良い。それは私が基本的に単純な構成の食べ物に惹かれる傾向があるからかもしれないけれど。
シンプル好きとしては、本当は生ケーキより焼き菓子が性に合っていて、ウィークエンド・シトロン(柑橘系のパウンドケーキ全般)やサブレのような、粉と卵と砂糖とバターの塊のようなものに、つい寄っていってしまう。カロリーが高いのは重々承知の上。
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