カタヨリガチ

心地よさを味わうのだ

におい

パラサイト 半地下の家族

観ました。

 

途中から、どうやってこの場から逃げ出そうか、考えてしまった…。韓国語がちっとも分からないのを良いことに、後半は耳を塞いだり目を閉じたりしながら(でも気になってちらちら見ちゃう)最後まで観ましたが。

 

半地下一家のにおい

 

それは、実際のにおい?

それとも比喩?たぶん両方。

 

どれだけ演技が上手で他人を騙せても、染み付いたものはそう簡単に消せないでしょう。そのへん子どもは敏感だし正直だよね。

 

この映画、誰も悪人じゃなさそうだし、かといって誰も善人じゃないし、全然幸せじゃない結末だし、そのスッキリしなさがこの映画の価値なのかもしれないけれど、とにかくやるせなくて、しばらくにおいについて考えていた。

 

それで、高校生の時好きだった『ぼくは勉強ができない』(山田詠美)の中でじいちゃんが

貧乏という試練は甘んじて受けるが、貧乏臭いのはお断りなのだ

と言っていたのを思い出した。

 

貧乏は嫌だけど、それはただ、所持金がいくらという現実を理想の金額と比較して貧乏ってラベルをくっつけただけ。

だけど貧乏くさいのは…

私、ときどき貧乏くさくなってはいないだろうか。だけど、あー臭い臭い、お風呂にでも入って洗い流したいわ、ってスッキリできるものじゃないし。それは単に臭いものに蓋をしただけだ。うーん。

 

 

ちなみに映画の後、とにかくホッとしたくてネギ焼きとオムそばを食べに行くと、ソースと油の良い意味で庶民的かつ現実的なにおいで溢れていて、ようやく現実世界に戻ってこれたような気がした。

なんというか、においのすごさを思い知りました。

 

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映画『パラサイト 半地下の家族』オフィシャルサイト

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